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世界樹Ⅴに希望は持てるのか

sq-atlus.jp

 

読んだ。最初から最後まで何回も読んだ。

小森Dは新で離れたユーザーの気持ちを何もわかっていない。断言できる。

恐らく、「世界樹の迷宮」というゲームの魅力を履き違えてるんじゃないのかなあと思う。

じゃあ世界樹の迷宮の魅力って何なの?っていうことになるんだけど、「新・世界樹の迷宮」シリーズに絶望した立場の人間の意見を書いてみようと思う。

 

 

求めるのはシンプルで押しつけがましくないもの

まず、「世界樹の迷宮」という作品がどうしてウケたのか。そこをまず考えてみたい。

世界樹の迷宮の生みの親、新納氏はファミ通のインタビューで世界樹の迷宮のコンセプトについてこう語る。

『世界樹の迷宮』のディレクター新納一哉氏にインタビュー! - ファミ通.com

コ ンセプトは根が深いんですけども、まず第一に、わかりやすいものを作りたいという気持ちがありました。ニンテンドーDSになって、ある程度まで余計な、瑣末なことを入れなくても許されるという環境になってきたので、ムービーやお話、イベントというものを、けっこうバリバリ削って、"下まで潜っていくこと が目的である"ということをユーザーさんにわかってもらう。さらにそのあとに、こちらで障害を用意して、プレイヤーを下に行かせないためのギミックを練る。つまりユーザーさんは、それをクリアーして"下に潜っていけばいい"ということだけを考えていればゲームが成立するというものにしたいんです。いまのゲームはお話がベースで、たとえば「何とかの国が燃えているぞ」って言われたら、「そっちに行かなきゃいけないのかな? よくわかんないけど」みたいな雰囲気で移動する。しかも、そのときにゲームを中断してしまった場合は、それ以降は、続きを始めようとしても(内容を)忘れてしまっているんですよね。「つぎは何するんだったっけ?」って。そもそも火事だからって向こうの国に行く理由がわからない、ということすらありますし。だから、まず"潜れ"ということ だけを提示して、わかりやすいゲームにしたかった。ニンテンドーDSというのは、比較的そういうゲームが許される土壌にあるので、まず1回リセットしてみたいなって思っています。

ストーリー性の強いRPGが市場の主流となっていた当時、「世界樹の迷宮」の昔風のシンプルさ、無駄のなさは却って新鮮だった。

ムービーやお話、イベントというものを、けっこうバリバリ削って、"下まで潜っていくこと が目的である"ということをユーザーさんにわかってもらう。

 という新納氏の狙いは見事に当たったといえるだろう。

歯ごたえのある難易度も、コアなゲーマーに受け入れられる土壌になったと思われる。

ちなみにムービーやお話、イベントというものを、けっこうガツガツ加えて出来上がったのが新・世界樹の迷宮であることは言うまでもない。

 

さらに、週刊ファミ通3/17号での小森Dへのインタビューを抜粋する。

一般的なRPGと比較すると『世界樹の迷宮』シリーズはこれまでも“ダンジョンの中”でのイベントを多く用意してきました。毒アゲハに急襲されたり、リスにアイテムを盗まれたりと(笑)、探索中の出来事がプレイヤーの思い出や語り草になるようなところも、このシリーズが楽しまれているポイントでなはいかと。ですので今回は、そこをよりテーブルトークRPGらしく強化しています。何気ない出来事においても、プレイヤーが選択した行動の結果によってパーティーメンバーのリアクションが楽しめるようなミニイベントをたくさん用意しました。また、そうしたバトル以外の出来事でも、冒険者にとっては何らかの経験になっていると考え、ミニイベントでは経験値が得られるようにしました。

両者のインタビューを見てみると、新納氏がとにかくシンプルなものを作ろうとしていたのに対し、小森Dはごちゃごちゃしたものを作ろうとしているようにしか思えない。

新しいものを提案するというのは、シリーズ化してきた作品のマンネリを打破するための命題の一つではあるんだろうけど。

しかしなぜ「テーブルトークRPGらしく強化」する必要があるのか。そもそもテーブルトークRPG『らしく』とはどういう意味なのだろうか。世界樹の迷宮は一人用のRPGであり、対話型のRPGではない。テーブルトークRPG的な要素はなく、ただただ一人のプレイヤーの脳内で全てが補完されるのである。(強いて挙げるとするならシステム部分でMMORPG的な要素はある)

また

プレイヤーが選択した行動の結果によってパーティーメンバーのリアクションが楽しめるようなミニイベントをたくさん用意しました。

という発言も気にかかる。

同じ出来事でも、その感じ方は人によりそれぞれ違う。

たとえば、リスにアイテムを盗まれるイベント。リスに冒険の命綱である糸を盗まれた時、どんな気持ちになるだろうか?怒る、落ち込む、悲しむ…感じ方は人それぞれである。その気持ちが「リアクション」として表現される。

キャラクターメイク系のRPGにおいて、キャラクターはプレイヤーの分身であり、キャラクターのリアクションは、プレイヤーの気持ちの反映である。

「リアクションを楽しむ」というのがどういうものなのかはまだわからないが、キャラクターに設定したボイスで反応がある、という類のものであれば無い方がマシである。

プレイヤーが落ち込んでいるのにキャラクターは怒っている、というような齟齬が何度も起きると「プレイヤー=キャラクター」という図式が崩れ、ゲームへの没入感を阻害してしまうのではないかという懸念が生まれる。

 

さらに加えるなら、「毒アゲハに急襲されたり、リスにアイテムを盗まれたり」するのはイベントではなく、新納氏の言う「下に潜らせないためのギミック」の一つではないだろうか。

結果として一つのイベントとして成立し、語り草となったのであって、作り手から「こんなイベントが用意してありますよー」なんてことをされても萎えるだけである。

新・世界樹のような緊張感のないリアクションとやらを新作でもとられるのであれば、世界樹の迷宮というシリーズ自体に希望が見えなくなる。

 

想像する楽しさは二次的なもの

世界樹の迷宮」という作品が自分にとって魅力的だったのは

・雑魚戦でも気を抜くと簡単に全滅しかねない緊張感のある冒険

・タッチスクリーンを活かしたマッピングが楽しい

スキルポイント制を採用した育成システムにより、パーティ構成や戦略を考える楽しさが生まれた

という3点かなと思う。

どれもゲームとしての楽しさで、クリエイターが心底突き詰めてゲームを作ってきたことの表れなのではないだろうか。

 

もちろん、ゲームとしての楽しさだけじゃない。

決して多くを語らない物語、職業をわかりやすく表現するに留まったプレイヤーキャラクターのビジュアル、この2つがうまく合わさって「想像する」という楽しみ方が生まれ、今まで愛されるシリーズになったんだと思う。

ただ「想像する」という楽しみ方は、あくまで「面白いゲーム」という土台の上に成り立っていて、想像ありきでゲームをプレイするわけではない。ゲームをより一層楽しむための二次的な要素にすぎないのである。

「想像」遊び手から生まれてくるものであって、作り手側にズカズカと踏み込んでほしくない領域である。

記事の中で、Ⅴの設定について語っており、「キャラクターメイキングをする際の想像を助ける一つのアイテムになれば」と結んでいるが、作り手がいろんなものを用意する必要はない。最低限のものさえ提示されれば、あとはプレイヤーの頭一つで想像はできるのだから(初代のシンプルさを思い出してほしい)。

想像力を刺激するには、与えられ過ぎちゃいけない。足りないから、補いたくなる。ということをわかっていないなあ。

 

あと、小森Dはファミ通のインタビューで「世界樹の迷宮の本質にかかわる要素」について語っており、その一つに「自由度の高いキャラクターメイク」というものを挙げていた。

しかし考えてみてほしい。初代においては9クラス×各クラス4つのビジュアル(計36種類)が用意されているだけであり、オリジナリティを発揮する部分としてはスキルの振り方と脳内設定くらいであった。

「キャラクターメイクの自由度」を、スキル振りの部分に対して言及しているのならまだ理解はできるが、外見やボイスについて言及しているあたり恐らく脳内設定のことを言っているのだろう。本当に初代から開発に関わっているのか。

新・世界樹の時に昔からのユーザーを切り捨てるような発言をして以来、小森Dに対しては不信感しかないわけだけど、今回のブログエントリ、ファミ通のインタビューで待望のナンバリングタイトルにすら不安を覚えてしまっている。

 

このエントリを読んで、以下の文章にめちゃくちゃ腹が立ってしまった。

世界地図を考え、住んでいる種族を考え(昔はレプティリアンというトカゲ人もいたのですが、作業コスト的な諸事情により惜しくもお蔵入りに…)

まだ発売されてもいないゲームのお蔵入り情報なんて聞かされても、ユーザーからしたら「で?」っていう感想しか持てないんですよ。設定にこだわるなら、中途半端にしないでほしい。

作業コスト?声優に使う金があればそれを作業人員に回せよ、っていう意見が出るとは思わなかったのかなあ…。想像マスタリが足りてないですよ。

しかも「最初から最後まで遊べる」段階に達しているのに開発状況が60%ってどういうことなの…。

 

おうこちとらナンバリングを待たせて頂いたユーザーですよ。

本当に待っただけのものは出してもらえるんだろうなあ!?(喧嘩腰)

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